【9月21日】フィールドワーク 5日目

【9月21日】フィールドワーク 5日目

本日はピティリティ村での最後の日だ。どのメンバーもやり残したことはないか、滞在中にできることはないか考え臨んでいく。何度か書いているが、一緒に来ているSee-Dメンバーは少しでも現地を知ること、ニーズを捉えることに必死で準備も周到だ。終盤にきて疲れは見えるものの、モチベーションは高く維持されている。

僕らのチームは、現地で感じた課題から2つのアイデアをビジネスモデルと合わせて資料にした。フィールドワークをする機会は限られているため、ヒアリングに加え、プロダクトも並行して考え、フィードバックを受ける必要がある。村の方にフィードバックが少し楽しみでもあるが不安のほうが大きい。個人的には子ども達と遊んでいて、サッカーゴールがないこと、ルールを把握していないことが気になっていたので即席でサッカーゴールを作り、一緒にプレイをすることにした。スポーツは環境がなければ上達しにくいからだ。その時に思い出したのは日本大使館佐藤さんから頂いた「教えない、与えない、押し付けない」という言葉だ。省略するが、これらは現地の人と何かを進めていく上で非常に重要なワードだと感じていた。今回の場合だと、子ども一緒にサッカーゴールを作ること、楽しむこと、まずは自ら示すことがそれにあたると思い、子どもに呼びかけゴール作りを開始した。まずはグランドになりそうな場所を見つけ、大きな石を子どもたちと拾った。時間がない中だったので、サッカーゴールは木と針金ですぐに作った。ジェスチャーで説明するとわかってくれたようで、勝手に作り出してくれた。

子ども達の行動力で簡単なフットサルコートのような場所ができた。そこで早速ゲームをやってみることにした。チームは5人(それまではめちゃくちゃな人数でボール集まってしまい戦ったいた模様)ということだけ説明し、キックオフ。すぐに真剣な表情で戦い始める。勝利したチームは試合を続けることができ、敗戦チームがどんどん変わっていく。凄い盛り上がりだ。改めて特に子どもは機会があればどんどんアクションしていくことを感じた。スポーツに限らず勉強についても机や教材、本、コンピュータが買えないため機会が少ない。チームで考えたアイデアのうちの1つはこの課題に挑戦するものだ。試合の途中で他のSee-Dメンバーも駆けつけ日本代表対東ティモール代表の戦いをすることになった。昨今の男女日本代表の勢いを考えると日本のプライドにかけて手を抜くわけにはいかない。まわりの家の親や子どもかけつけてサポーターもいる気分だ。

結果は日本のチームワーク、パスワークの高さを証明し大人げなく圧勝!その後セレモニーの前にチームのアイデアを村の中心メンバーの前でプレゼンテーションさせて頂けることになった。発表したアイデアは村の人から特に話のあった産業を作ることについてだ。村の強みのお酒を活かしたアイデアを発表させて頂いた。詳細は省くが、発表後の質疑応答では多く村人からコメント、質問をもらうことができた。日本の僕の村(ピティリティとも良い戦いができる岐阜のド田舎だ)ではこんなに活発に意見は出ないだろう。

セレモニーでは村長や、今回大変お世話になっているコーディネイターのマーフィンさんから話があり、昼食も振る舞ってもらった。日本からはこの日のために練習したテトゥン語の簡単な2曲を披露した。日本でいうところの「幸せなら手を叩こう」という主旨の曲と「あなたたちのことを忘れない」という2曲だ。大変喜んでもらい、アンコールを受け再度歌うことになった。特に子どもへのウケがとても良かったのは嬉しかった。

各メンバー記念写真をとり、最後のお別れとなった。あっという間の5日間だったが、濃い時間を過ごすことができどのメンバーも名残り惜しい気持ちだった。これから首都のディリへ車で7時間かけて戻る。これで僕らのフィールドワークは終わった。しかし戦いはこれからだ。いや始まっている。ここで言う戦いとはコンペティションという小さな戦いではない。本当の戦いとは自分が感じたこと、見たことを日本に戻ってからも流されず、形にしていけるか、納得するまでできるか、という自分との戦いだ。(それを証拠にSee-D内ではチーム外のメンバーとも自分が感じた情報やアイデアを惜しみなく共有している。)

See-Dメンバーは皆そう感じているはずだ。